[書評]Android hacks:プロが教えるテクニック&ツール:ブリリアントサービス

この本はすでにAndroidの知識がありもっと実用的な知識が欲しい方にお
勧めです.1章から3章までが基礎的な知識の章です.私はこれらの章を
復習としてざっと読みました.その後,各章の初級のHackから読
んでみました.面白そうな項目から読んでも興味をそそられるHack
ばかりでためになります.

個人としては,Androidによって個々のプログラミング技術で
自分たちの作品を海外に広めるチャンスができたことが嬉しいです.

もちろんAndroidプログラミングも楽しいです.

《起業》「起業家の本質」 ウィルソン・ハーレル

これから起業をめざす人にとって
企業(起業ではない)にとって本当に必要なものをこの本は教えてくれます。

起業家精神の根本である独創性は自由なしには存在しえず、
その自由がなければ企業が長くビジネスを行うことは難しいことを
教えてくれます。

この本を読んで自分の中に
”何か根源的、なかば無意識の欲求、つまり、この世界に自分の印を記したい、
自分の足跡を時の砂の上に残したい、という欲求”があるのか

また、
”人に抜きんでる自由。自分自身でいられる自由。アイデアを思いつき、そのアイデア
を事業に変え、可能ならば、その事業を帝国へと変える自由”
を自分は本当に欲しているのか

読了後に考えてしまいました。

自分の力でゼロから何かを創り上げていきたいと思うすべての人にお勧めしたい本です。

《マーケティング》「キャズム」ジェフリー・ムーア

本書は、ハイテク企業のために書かれたマーケティングの
本です。初版は1991年に、また改訂版が1999年に出て
います。かれこれ初版が出てから20年あまりたっていますが
内容は全然古びていません。現代の企業の事例に
当てはめてみても通じる普遍的な考え方が述べられています。
事実、初版と改訂版の間では分析している企業の入れ替えがあり
ました。

これからインターネットなどのネット関連で起業したい人は
必読の書です。

数多くのコンサルタントの種本となっているので高いコンサル料や
セミナー代を払う前に読んでおいた方がよいです。

《コンピュータ》「熊とワルツを」トム・デマルコ、ティモシー・リスター

この本はリスク管理について述べた本です。

どうすれば、リスクを評価、抑制、軽減できるか具体的に
述べています。

現代の日本社会では何かと挑戦を避ける風潮がありますが、
それではリスク管理を活かせません。

また、日本ではリスクを伴う斬新な提案はたいていつぶされます。

ハイテク産業界だけでなくすべての業界にとってこの本はリスク管理
のバイブルと言えるでしょう。

《社会》「倹約と幸福」 新宮秀夫

エネルギー・環境論の専門家である著者が人類存続の
道は倹約しかないと説く入門書です。

大量諸費の社会では人類に生き延びるすべはありません。
生き残るためには倹約しかありません。その先に本当の幸福があります。

たしかに、この先に人類全体また地球全体の繁栄を目指し消費を続けて
いくことはだれの目にも不可能なことのように思えます。

そのため、本来的な幸せとはなにか、人間はどのように生きるべきか
ということを本書は問いかけ、またその問いに答えようとしています。

この本を読んであとがきにもありますが、
”人という生きものが、今までずっと生き続けてこられたように、これからも生き続けて
いくためには、どんな行動をとるべきか、その行動は幸福と一致するのか”
考えさせられてしまいました。

《社会》「エネルギー進化論」 飯田哲也

環境エネルギー、自然エネルギーの第一人者である
著者が「第4の革命」といわれる自然エネルギーについて
平明に述べた本です。

現在、日本のエネルギー政策は転換点を迎えているということ
は日本国民ならだれでもわかると思います。

原子力にはもうたよれない自然エネルギーが十分に実用可能である
と著者は主張しています。

著者はあとがきにも述べているように、原子力ムラの内実、日本の30年先
をゆく北欧の現実、日本の官邸や政府の裏側に精通しています。

日本のエネルギー政策の過ちを正し、来るべき環境エネルギー時代の
知識をわかりやすく説明しています。

本全体から著者の使命感が滲み出ています。必読の書です。

《コンピュータ》「コンピュータ倫理学」 デボラ・G. ジョンソン

インターネットの発達によりこれまでプライバシー、所有権の概念が
変容してきています。

その流れの中にあっても従来からあるコンピュータを使用する際に
重要となってくる倫理的な問題に興味があったのでこの本を読んでみました。

本書は、概論から始まり、哲学的倫理学、専門家倫理、プライバシー、
所有権と広範囲の話題を扱っています。

このため内容が散漫になるかと思いきやそうではなくインターネットの
内容はこの第三版になって書き加えられたらしくもとの本全体の構成が
しっかりしており一章一章が個別に書かれたようにまとまりがあります。

インターネットとプライバシーについて専門的な知識がほしいと思っている人に
お勧めです。

《コンピュータ》「ビューティフルビジュアライゼーション」 Julie Steele、Noah Iliinsky

まず、この本の前著にあたるビューティフルデータを
読んでいない人は読んだ方がいいです。
その本を読んでデータの収集と保管からその整理や分析について
の一通りの知識を習得しましょう。

その本の内容を踏まえた上でどのように複雑なデータを表現するか
各執筆者の個性的な寄稿からさまざまなインスピレーションがわいて
くると思います。

読み終わって美しさへのアプローチは人それぞれなんだなあと感じました。

カラーなので見ているだけでも楽しいですよ。

《ネット》「グーグル的思考」 ジェフ・ジャービス

インターネットとメディアをテーマにした「Buzzmachine.com」を運営する著者が
「グーグル的思考」が我々にどのような影響を及ぼすかについて書いた本。

著者は”グーグルと同じ視点で物事を見て、自分なりの新たな見解を築くこと”を目的としています。
特に第二部の”グーグルが世界を支配したら”でそれぞれの業界を考察する章からその傾向が顕著です。

その最後でPRと弁護士また宗教とアップルを例外に挙げています。
その理由はネタバレになるので本書をお読みください。個人的にはだいたい当たっていると思います。

本書を読むとツイッター、ブログ、掲示板での炎上事件がグーグルが取るオープン戦略の必然の結果であるように思えてきます。このまま、グーグルに取り込まれてしまうのか。それとも他の道を探るのかは読者にまかされているといえます。

地域コミュニティの衰退とは対照的なネット独自のゆるやかなコミュニティの生成が今後のネットの未来であるように思えます。
それが個人のプライバシーの問題とセキュリティに深刻な打撃を与えてしまう不安を内包しながら今後しばらくネット社会は進展していくでしょう。

《社会》「ソーシャルブレインズ入門」 藤井 直敬

コミュニケーションと社会脳の神経機構の解明に取り組んでいる著
者が自らの専門である社会脳について書いた入門書です.

著者はソーシャルブレインズを以下のように定義しています.

ソーシャルブレインズという言葉は,たくさんの脳が集まって社会
を作っている,そういうときに必要とされる脳機能を表す言葉なの
です.(p.14)

つまり,「自己と他者の脳が作る社会を前提として,その社会に組
込まれた状態の脳のしくみをとらえる」という考え方です.(p.16)

本書は,まず脳の機能を説明しそれがどのようにして拡張してきた
か説明しています.よく例として出てくる脳番地,モジュール仮説の話がて
いねいに説明されています.

つぎに,脳と脳がどのように社会的階層性ネットワークにつながっ
ていくかが述べられています.「認知コスト」という概念はこの本で
初めて知りました.

僕の考えている世界とあなたの考えている世界は違うということを
脳科学の先端分野が研究していることを知り,大変知的興奮を覚え
ました.

4章でソーシャルブレインズの研究方法が,5章で脳科学が
人の幸せやリスペクトまで研究対象になっていることが述べられて
います.最後にソーシャルブレインズという機能を前提として,社会
と人がどのようにあるべきかまで述べられています.

最後まで筆者の未開の脳研究分野の面白さを伝えようとする熱意が
伝わってくる好著です.